なぜか検索できません、角田光代『トリップ』。
同じ街に住む人々をめぐる、連作短編集。

「百合と探偵」が、個人的に想うところがあり、少し泣けた。
「17歳の自分が今の自分を見て、不幸だと思うだろうし、
27歳の自分が今の自分を見ても、やっぱり不幸だと思うだろう」と、
主人公の中年女性が内省するシーンがあるのですが、
このシーン、まだ中年ではない(でも若くもない)私にも共感できました。

新卒で入社した会社を人間関係が原因で辞めて
転職先の業務でもなかなかゴールが見えず
いつまで続くか分からない試験勉強を続け
好きな人に好きなときに会うこともできず
同年代の女子の楽しみのほとんどを捨てている
・・・というのが、客観的に見た今の私の現状だと思う。

17歳の自分が今の自分を見たら、おそらく落胆するだろう。
分かってるけど、後にもひけない愚かしさ。
17歳の自分は、今の自分にどんな夢を託していたのだろう?
こっそり会いに行くことができたら聞いてみたいけれど、
今の自分の姿はきっと伝えないと思う。
そう思ってしまうところが、すこし悲しい。

どうか、10年後の自分が今の自分を見ることができたら、
「そんな心配するなよ!いま幸せだから!」と言ってくれるようであればいい。

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